高速道路でバイクがパンクした体験|草津PAでリアタイヤに大きな釘が刺さっていた

高速道路でバイクがパンクした体験|草津PAでリアタイヤに大きな釘が刺さっていた

淡路サービスエリアに初日の出を見に行った帰り、草津パーキングエリアでバイクのリアタイヤがパンクしていることに気づきました。

走っている途中では、まったく気づいていません。

雪を眺めて、ご飯を食べて、「あとは帰るだけやなぁ」と思っていたのに、バイクを押した瞬間、いつもとは違う重さが手に伝わってきました。

リアタイヤをのぞき込むと、大きな釘が刺さり、空気はすっかり抜けています。

しかも、いるのは高速道路のパーキングエリアです。

「これ、どうやって帰るん?」

さっきまでのんびりご飯を食べていた気分は、一瞬でどこかに消えてしまいました。

初日の出を見た帰りは、いつもどおりのツーリングだった

その日は何人かで淡路サービスエリアに初日の出を見に行ってきました。

帰り道も特に変わったことはなく、草津パーキングエリアに着いたときも、あとは休憩して帰るだけやと思っていました。

草津PAには雪が残っていた

初日の出を見たあと、そのまま帰宅せず、途中の草津パーキングエリアに立ち寄りました。

パーキングエリアには、まだ雪が残っていました。

「まだ雪、残ってるなぁ」

そんなことを思いながら、のんきに眺めていたのを覚えています。

まさか自分のバイクのリアタイヤに、大きな釘が刺さっているとは思ってもいません。

バイクはすぐ近くにあるのに、乗っている本人だけが何も知らず、ずいぶん平和に雪を眺めていたもんやなぁと思います。

パンクしているとも知らず、ご飯を食べていた

建物の中に入り、みんなでご飯を食べました。

走っているときに大きな違和感がなかったので、タイヤのことを気にする理由もありません。

普通に食事をして、少し休憩して、あとは家に帰るだけ。

頭の中にあったのは、そのくらいでした。

パンクしているとも知らず、ほんまに普通にご飯を食べていたんです。

走っている間は何も分からなかった

釘がいつ刺さったのかは、今でも分かりません。

淡路サービスエリアから草津パーキングエリアに向かう途中だったのか、パーキングエリアに入る直前だったのか、それとももっと前から刺さっていたのか。

釘が刺さったなら、何か音がしてもよさそうです。

けれど、走っている間にそれらしい音を聞いた覚えはありません。

バイクが大きくふらついた記憶もなく、タイヤの異変にはまったく気づきませんでした。

このとき異変を教えてくれたのは、走っているときの音や動きではなく、バイクを降りてから感じた、いつもとは違う重さでした。

バイクを押した瞬間、いつもの重さではなかった

ご飯を食べ終わり、帰る準備を始めました。

そこで初めて、バイクの様子がおかしいことに気づきます。

きっかけは、ほんの少し押したときの重さでした。

前に押しても、後ろに戻しても重い

いつものようにバイクを押すと、妙に重く感じました。

「あれ?」

少し前に動かし、今度は後ろに戻してみます。

それでも、やっぱり重い。

「なんで?」

停めた場所が傾いているのかと思い、もう一度動かしてみました。

けれど、何度押しても、いつもの重さとは違います。

毎回バイクを動かすたびに、重さを細かく意識しているわけではありません。

それでも、いつもの感覚と違うことだけは分かりました。

何度動かしてみても重さは変わらず、気のせいでは片づけられませんでした。

最初はタイヤだと思わなかった

すぐにパンクを疑ったわけではありません。

地面の状態が悪いのか、停め方がよくなかったのか、あるいは自分が疲れているだけなのか。

いくつか理由を考えてみましたが、何度動かしても重さは変わりません。

そこでようやく、バイクの周りを確認することにしました。

リアタイヤを見て、頭が真っ白になった

リアタイヤをのぞき込むと、大きな釘が刺さっていました。

空気も、すっかり抜けています。

「え?」

もう一度見ても、やっぱり刺さっています。

「ええええ?」

見間違いであってほしかったんですけど、どう見ても見間違いではありません。

タイヤを見て最初に頭に浮かんだのは、修理方法でも原因でもなく、

「これ、どうやって帰るん?」

でした。

一般道なら、近くのお店を探したり、バイクを安全な場所に移したりする方法が思い浮かんだかもしれません。

けれど、ここは高速道路の中です。

これはちょっと困ったなぁ、どころではありません。

リアタイヤを見た瞬間、体の中から力が抜けていくような感覚がありました。

みんなが出発しそうに見えて、急に不安になった

タイヤを見て頭が真っ白になっているなかで、一緒に来ていた人たちは帰る準備を進めていました。

もちろん事情を知らないので、普段どおり出発しようとしていただけです。

それでも、その姿を見た瞬間は焦りました。

一瞬「置いていかれる」と思った

みんながバイクにまたがる姿を見て、

「置いていかれる」

と一瞬、本気で思いました。

今考えれば、パンクしたと伝えれば置いていくような人たちではありません。

それは分かっています。

ただ、目の前には空気の抜けたリアタイヤがあります。

しかも高速道路の中です。

頭に余裕がなくなると、普段なら考えないようなことまで不安になるんやなぁと思いました。

リーダーに「パンクした」と伝えた

慌ててリーダーのところに行き、

「パンクした」

と伝えました。

すると、みんながバイクのところに集まってくれました。

ひとりでタイヤを見ていたときは、どうすればいいのか分からず、気持ちばかりが焦っていました。

けれど、みんなが集まって一緒に考えてくれるだけで、少しだけ落ち着いて状況を見られるようになりました。

バイクそのものが直ったわけでもないのに、不思議なものです。

困ったとき、ひとりではないだけで助かる

その場で、これからどうするかを相談しました。

ロードサービスを呼ぶのか、パーキングエリア内で対応してもらえる場所があるのか。

自分ひとりでは思考が止まっていましたが、みんながいてくれたことで、次にできることを探せました。

困ったときに、ひとりで考え込まずに済んだことが本当にありがたかったです。

一緒に立ち止まって、どうするか考えてもらえたことは、今でも心に残っています。

草津PAのガソリンスタンドに助けてもらった

幸い、草津パーキングエリアにはガソリンスタンドがありました。

すべての場所で同じように対応してもらえるとは限りませんが、この日はタイヤを見てもらい、応急処置までしてもらえました。

刺さっていた釘も、開いた穴も大きかった

リアタイヤを見てもらうと、刺さっていた釘はかなり大きく、タイヤにも大きな穴が開いていました。

ガソリンスタンドのお兄さんたちは、二人がかりでタイヤを確認していました。

そのうちの一人が、タイヤを見ながら、

「これ、きっつ……」

と声を漏らしました。

その言葉を聞いた瞬間、「やっぱり、そんな状態なんや」と不安がさらに大きくなりました。

二人で見てもらっている様子からも、簡単には済まない状態なのが伝わってきました。

修理材を何本も詰めて応急処置をしてくれた

作業を見ていると、パンク修理に使う、ひも状のゴムのような修理材を穴に何本も入れていました。

一本では塞がらないほど、穴が大きかったんやと思います。

一本入り、さらにもう一本。

見ている側としては、入るたびに安心するというより、

「まだ入るん?」

という気持ちでした。

それでも、お兄さんたちは作業を続け、何とか走れる状態まで整えてくれました。

あの場で手を尽くしてもらえたことは、本当にありがたかったです。

「すぐにタイヤ交換してください」と念を押された

応急処置が終わったあと、お兄さんから、

「すぐにタイヤ交換してください」

と言われました。

言い方からも、かなり心配してくれているのが分かりました。

走れるようになったとはいえ、元どおりになったわけではありません。

あくまで、そこから帰るための処置です。

それでも、ひとまず帰れると分かったときは、ものすごく安心しました。

応急処置のあとに始まった、まさかの記念撮影

ひとまず帰れる見込みが立ち、張りつめていた空気が少しゆるんだころで、リーダーから思いがけない言葉が飛んできました。

リーダーのひと言は「記念撮影」

応急処置を終えたタイヤのそばで、リーダーが言いました。

「記念撮影」

そして、修理してもらったリアタイヤと一緒に記念撮影されました。

いやいや、こっちは少し前まで、どうやって帰るのか分からず固まっていたところです。

タイヤの穴には修理材が何本も入り、まだ無事に帰宅できたわけでもありません。

そこで記念撮影と言われても、

「……今なん?」

ってなりました。

その場では笑う余裕があまりなかった

帰れる可能性が見えてきたからこその冗談だったのだと思います。

みんなも、張りつめた空気を少しやわらげようとしてくれたのかもしれません。

ただ、そのときはまだ完全に安心できていませんでした。

応急処置をしたタイヤで、ここから無事に帰れるのか。

空気は抜けないのか。

走っている途中で、また何か起きないか。

頭の中は、そんなことでいっぱいでした。

今でも妙に印象に残っている場面

あの記念撮影は、その場では素直に笑える出来事ではありませんでした。

けれど、今になって思い返すと、タイヤに刺さった釘や修理作業と同じくらい、妙に印象に残っています。

大きなトラブルの最中でも、少し空気がゆるむ瞬間はあるんですね。

写真を撮られている側は、それどころやないんやけど。

それでも、ひとりで不安を抱えていたのではなく、周りにみんながいてくれたからこそ生まれた場面だったと思います。

そのあと無事に家まで帰れたので、今ではあの「記念撮影」まで含めて、忘れられない出来事になっています。