ミラーを探していると、「M10」「正ネジ」「逆ネジ」なんて言葉が次々に出てきます。
見た目は気に入った。
でも、自分のバイクに付くのか分からへん。
M10、正ネジ、逆ネジと並んでいると、ちょっとややこしく感じます。
この記事では、ネジ径やネジの向き、アダプターの見方と、公道で使う前に確かめたい保安基準をまとめています。
ミラーは「付くか」と「公道で使えるか」の両方を見る
ミラー選びでは、最初に二つのことを分けて考えると分かりやすくなります。
一つは、自分のバイクに取り付けられるか。
もう一つは、取り付けた状態で保安基準に合っているかです。
ネジが合ってきれいに付いても、それだけで確認が終わるわけではありません。
反対に、保安基準に配慮された商品でも、ネジ径や取付方法が合わなければ、そのままでは装着できません。
「汎用」と書いてあっても全部に付くわけではない
商品名に「汎用」と書かれたミラーは多くあります。
ただ、すべてのバイクに加工なしで付けられる、という意味とは限りません。
ネジ径やネジの向きが違えば、別の部品が必要になることもあります。
「汎用やし、たぶん付くやろ」で注文すると、届いてから「あれ、入らへん」となることがあります。
商品名だけではなく、適合表や寸法を見るほうが確実です。
車種名だけでなく型式や年式も確認する
同じ車名でも、年式や仕様によって取付部が違う場合があります。
購入前には、車種名だけでなく型式や年式も確認しておきます。
メーカーや販売店の適合表がある場合は、自分のバイクと一致しているかを見てください。
現在付いている純正ミラーや、その根元に別の部品が入っているかも見ておくと、商品を選びやすくなります。
ネジが合えば終わり、ではない
ミラーを取り付けるには、ネジ径やネジの向きを合わせる必要があります。
ただ、公道を使うためには、鏡面の大きさや取付位置、後方の見え方、固定状態なども関係します。
まず、自分のバイクに取り付けられるかを確認します。
そのうえで、公道で使うための条件も見ていきます。
まずはネジ径を確認する

ハンドル周辺にねじ込むタイプでは、最初にネジ径を確認します。
ミラーや関連部品の商品ページでは、「M8」「M10」といった表示をよく見かけます。
M8やM10の数字は、ネジの太さを表しています。
M8とM10は大きさが違う
M8は呼び径8mm、M10は呼び径10mmです。
数字が違うので、M8の取付部へM10のミラーを、そのままねじ込むことはできません。
対応する変換部品を使える場合もありますが、先に確認したいのは「バイク側が何mmで、取り付けたいミラー側が何mmか」です。
8と10くらいなら何とかなりそうに見えるんですけど、ここは何ともならへんところです。
左右で条件が同じとは限らない
左右のネジ径が同じでも、ネジの向きまで同じとは限りません。
また、バイクとミラーの間に純正部品が入っている場合は、バイク側とミラー側でネジの条件が変わることもあります。
片方を見ただけで反対側も同じやろと決めず、左右それぞれ確認しておきます。
カウル取付けやバーエンド型は確認する場所が違う
M8やM10という話は、主にハンドル周辺にねじ込むタイプに関係します。
カウルへボルトで固定するタイプや、ハンドルの端へ付けるバーエンド型は、確認する部品や寸法が違います。
バーエンド型では、ハンドル内部の構造や純正ウェイト、付属する固定部品なども関係します。
通常のミラー取付穴だけを見て選ぶことはできません。
正ネジと逆ネジは締まる方向が違う
ネジ径が合っているのに入らないときは、正ネジと逆ネジの違いも考えられます。
正ネジは時計回りで締まり、逆ネジは反時計回りで締まります。
商品によっては、逆ネジを「左ネジ」と書いている場合もあります。
右側だから必ず逆ネジとは限らない
ヤマハの一部車両では、右側ミラーの取付部に逆ネジが使われています。
ただ、ヤマハ車の右側がすべて同じという意味ではありません。
車種や年式だけでなく、ミラー本体を見ているのか、その下に入っている部品を見ているのかによっても話が変わります。
右側だからこの向き、と決めつけず、車両や商品の説明書で確認します。
ミラー本体と取付部で向きが違うこともある
バイク側とミラー側で、違う向きのネジを組み合わせている場合があります。
たとえば、バイク側はM10の逆ネジ、ミラー側はM10の正ネジという組み合わせです。
外から見えているミラーが正ネジでも、その下にある部品は逆ネジということがあります。
どの部品を外そうとしているのかを確認してから工具を使います。
固いときは力を加える前に止める
ネジが動かないときは、工具へさらに力を加える前に、回す方向を確認します。
正ネジと逆ネジの向きを間違えているほか、サビや固着、ネジ部の変形なども考えられます。
無理に回すと、取付部を傷めることがあります。
同じM10でもピッチが違うことがある
ネジ径と向きに加えて、商品にピッチが記載されている場合は、そこも確認します。
ピッチは、隣り合うネジ山どうしの間隔です。
「M10×P1.25」のように表示されます。
M10と書いてあるだけでは決められない場合がある
同じM10でも、ピッチが異なれば同じネジとしては使えません。
商品説明にピッチが書かれている場合は、バイク側や使用する部品の情報と一致しているかを見ます。
M10まで合っているのに、まだ見るところがあるんかい。
そう思うところですが、買い直しを避けるためには確認しておきたい部分です。
手で入りにくいものを工具で押し込まない
取り付けるときは、最初から工具で締めず、ネジをまっすぐ合わせて、手で無理なく回るか確かめます。
少ししか入らない、途中から急に重くなる、斜めになっているように見える。
その場合は、径やピッチが違うか、ネジが斜めに入っている可能性があります。
そのまま工具で締め込まず、一度外して部品の表示を確認してください。
自分で測るより適合表が分かりやすいこともある
ネジ径やピッチは工具を使って測れますが、取付部が奥まっていたり、複数の部品が組み合わされていたりすると、判断しにくいことがあります。
車種別の適合表が用意されている商品なら、車種、型式、年式を照らし合わせるほうが分かりやすい場合があります。
情報が一致しないときは、製品メーカーや販売店へ確認してから注文するほうが、買い直しを避けやすくなります。
ミラーアダプターは何をする部品?
ミラーアダプターとは、バイク側の取付部とミラーの間に入れる部品です。

ネジ径やネジの向きが、そのままでは合わないときに、両方をつなぐために使われます。
たとえば、バイク側がM8で、取り付けたいミラーがM10の場合、そのままではネジの大きさが合いません。
対応するアダプターがあれば、M8とM10をつなげられる場合があります。
正ネジと逆ネジの向きが合わない場合も同じです。
バイク側とミラー側、それぞれに合うアダプターを間に入れることで、取り付けられる組み合わせがあります。
小さな部品なんですけど、選ぶときは見るところが意外と多いんですよね。
数字が合っていても、ネジの向きやピッチが違えば使えません。
アダプターにはいくつかの役割がある
「ミラーアダプター」と呼ばれる部品は、すべて同じ役割ではありません。
- ネジ径をM8からM10、またはM10からM8へ変えるもの
- 正ネジと逆ネジをつなぐもの
- ネジのピッチを変えるもの
- ミラーの高さや取付位置を調整するもの
- 接触時の衝撃をやわらげる機構を備えたもの
- 特定の車種へ別の形式のミラーを付けるための専用品
アダプターは、バイク側とミラー側でネジの太さや向きが違うときに、その違いを合わせる部品です。
商品表示はバイク側とミラー側に分けて見る
アダプターの商品ページには、次のような表示があります。
車体側M10逆ネジ/ミラー側M10正ネジ
前半の「車体側M10逆ネジ」は、バイクへ取り付ける部分の仕様です。
後半の「ミラー側M10正ネジ」は、ミラーを取り付ける部分の仕様です。
同じM10でも、片方が正ネジでもう片方が逆ネジなら、向きは同じではありません。
商品説明を見るときは、「バイクに付ける側」と「ミラーを付ける側」を別々に確認します。
どちら側のネジなのか分からないときは、商品説明や取扱説明書にある「車体側」「ミラー側」の表示を見てください。
普通の変換用と衝撃緩和機構付きは別に考える
ネジ径や向きを変えるだけのアダプターと、接触時の衝撃をやわらげる機構を備えたアダプターは、同じ役割ではありません。
普通の変換アダプターを付けただけで、衝撃緩和に関する条件まで満たせるとは限りません。
交換するミラーに必要な構造が備わっているのか、純正部品を残して使うのか、別のパーツが必要なのかは、車種やミラーによって変わります。
アダプターを入れると高さが変わることもある
アダプターを間へ入れると、その厚みの分だけミラーの位置が高くなることがあります。
片側だけアダプターを使う場合は、左右の高さが変わることもあります。
高さをそろえるためのスペーサーが付属する商品もありますが、すべての商品に付くわけではありません。
取付後は、左右の位置、後方の見え方、ハンドルを動かしたときにスクリーンや周辺パーツに触れないかを確認します。
アダプターを使えば何でも付くわけではない
アダプターは便利ですが、すべての組み合わせをつなげられるわけではありません。
ネジ径、正ネジ・逆ネジ、ピッチが合っていても、ミラーのステーが車体へ触れる、レバー操作を妨げる、後ろが見えにくいといったことがあります。
また、ネジが合って取り付けられることと、公道で使うための保安基準に合うことは別です。
アダプターを選ぶときは、次の順番で確認します。
- バイク側のネジ径・向き・ピッチを確認する
- ミラー側のネジ径・向き・ピッチを確認する
- 両方をつなげられるアダプターを探す
- 車種別の適合情報を確認する
- 組み合わせた状態で公道使用の条件に合うか確認する
付いたあとに保安基準も確認する
ネジが合って取り付けられても、それだけで公道を走るための確認が終わるわけではありません。
ミラーには、後ろをしっかり確認できること、角度を調整してその位置を保てること、確実に取り付けられていること、接触時の衝撃をやわらげられることなどの基準があります。
対象となるミラーには鏡面の大きさに基準がある
公道で使用するミラーには、車両に適用される保安基準に応じて、鏡面の大きさや形に関する基準があります。
対象となるミラーでは、主に次の寸法を確認します。
鏡面の面積が69平方センチメートル以上
円形は直径94mm以上150mm以下
円形以外は直径78mmの円を内側に収められること
円形以外は120mm×200mmの長方形に収まること
ただし、実際に適用される基準は、車両の製作時期や型式などによって異なる場合があります。
古い車両や判断しにくい車両については、車検証の情報をもとに、整備工場や検査機関へ確認してください。
鏡面の大きさだけでは決まらない
鏡面の寸法が基準内でも、それだけで確認が終わるわけではありません。
取付位置や後方の見え方、走っている間も角度を保てるか、確実に固定されているかも関係します。
小さなミラーは、ハンドル周りがすっきり見えることがあります。
気に入った形なら、取り付けた姿も想像してしまいますよね。
その楽しさを大事にしながら、商品に記載された寸法や適合情報も一緒に確認したいところです。
「車検対応」の文字だけで終わらせない
商品ページに「保安基準適合」や「車検対応」と書かれていると、ひとまず安心したくなります。
ただ、その表示がどの車種やアダプター、取付方法を前提にしているかまで確認してください。
左右共用品なのか、片側専用品なのか。
純正部品を残すのか、付属品へ交換するのか。
適合表に書かれた注意事項も含めて見ておきます。
注文する前にここだけ確認する
注文する前に、商品ページと車両情報を見比べながら、次の項目を一つずつ確認します。
- 車種・型式・年式
- ハンドル取付け、カウル取付け、バーエンド型のどれか
- バイク側とミラー側のネジ径
- 左右それぞれの正ネジ・逆ネジ
- 商品にピッチの指定があるか
- アダプターが必要か
- アダプターの車体側とミラー側の仕様
- 鏡面の大きさと形
- 車種別の適合情報と注意事項
分からないところがあれば、車種名・型式・年式を伝えて、メーカーや販売店へ確認します。
まとめ
ミラーを選ぶときは、ネジ径、正ネジ・逆ネジ、必要に応じてピッチやアダプターを確認します。
取り付けられることと、公道で使えることは別です。
鏡面の大きさや取付位置、固定状態、車種への適合も忘れずに見ておきます。
見た目も大事やけど、届いてから「付かへんやん」となるのは避けたいところです。
注文前に少し確認して、気持ちよく使えるミラーを選びたいですね。