大型バイクは重くて扱いにくい?CBR900RRに乗って感じた取り回しと加速

大型バイクは重くて扱いにくい?CBR900RRに乗って感じた取り回しと加速

大型免許を取ってすぐ、雑誌でしか見たことのなかったCBR900RRを購入しました。

納車の日、実物を見て最初に出た言葉は「でか!」。

そのあとに浮かんだのは、「これ乗れんの?」でした。

この記事では、CBR400RRからCBR900RRに乗り換えて感じた大きさや取り回し、脳みそが置いてきぼりになるような加速、そして慣れてきたころに峠で転倒したときのことを書きます。

CBR400RRからCBR900RRに乗り換えた

大型免許を取得して、すぐに購入したのがCBR900RRでした。

ただ、購入を決めた時点では実物を見ていません。

雑誌に載っている姿を見て、「次はこれに乗りたい」と決めました。

前に乗っていたCBR400RRの感覚が身体に残っていたこともあり、納車の日にCBR900RRを見るまで、本当の大きさをわかっていなかったんやと思います。

現物を見ずに雑誌だけで決めた

雑誌の中で見るCBR900RRは、低く構えた姿が格好よく、見れば見るほど気持ちが引かれていきました。

同じCBRという名前がついていたこともあり、CBR400RRから自然につながるような感覚も持っていました。

もちろん、400ccと900ccでは排気量が違います。

車体の大きさも、エンジンの力も違う。

それは頭ではわかっていました。

ただ、写真を見ているだけでは、その違いを身体で想像するところまではいきませんでした。

CBR400RRが少し大きくなったようなもの。

どこかで、それくらいに考えていたのかもしれません。

納車で対面した瞬間に「でか!」

そして迎えた納車の日。

目の前に現れたCBR900RRを見て、最初に出た言葉は、

「でか!」

でした。

雑誌で見ていたときも、大きなバイクだとは思っていました。

でも、写真の中に収まっている姿と、自分の目の前に置かれた車体では、存在感がまるで違います。

CBR400RRの大きさが身体に残っていたぶん、CBR900RRは想像していた以上に大きく見えました。

格好ええ。

でも、でかい。

うれしさより先に、圧倒されたのを覚えています。

免許はあるのに「これ乗れんの?」と思った

大きさに驚いたあと、次に浮かんだのが、

「これ乗れんの?」

という気持ちでした。

大型免許は取っています。

自分で選び、自分で購入したバイクです。

納車の日を楽しみにもしていました。

それでも、実物を目の前にすると急に不安になりました。

免許を取れたことと、そのバイクを気楽に扱えることは別なんやなぁ。

納車の日から、いきなりそれを感じることになりました。

止まっているときは素直に重かった

CBR900RRの重さを強く感じたのは、速く走っているときではありません。

押して動かすときや、停車して足を着くとき、ゆっくり向きを変えるときでした。

エンジンの力に助けてもらえない場面では、CBR400RRとの違いがはっきり出ました。

押し引きでは大きさをごまかせない

バイクから降りて押すと、CBR900RRの大きさがそのまま重さとして伝わってきました。

平らな場所をまっすぐ動かすだけなら、まだ何とかなります。

けれど、少し傾斜があったり、狭い場所で向きを変えたりすると、急に気をつかいます。

ほんの少し動かしたいだけでも、気軽にはできません。

車体をできるだけ立てたまま、焦らず動かす。

力まかせに押そうとすると、かえってしんどくなりました。

車体が傾くと重さが一気に増した

停車中も、車体がまっすぐ立っていれば、それほど大変には感じません。

問題は、少し傾いたときでした。

あるところまでは支えられていても、傾きが大きくなると、急に重さが増したように感じます。

「ちょとぉ〜、待って待って」

そんな気分になります。

信号待ちでは、足を着く場所の傾きや路面の状態も気になりました。

重たいのはわかっていました。

でも、ほんまに気をつかったのは、車体が傾いたときです。

あるところまでは支えられていても、少し傾きが大きくなると、急に戻しにくくなりました。

止まっているときほど丁寧さが必要だった

走っているときは、バイク自身が前に進もうとしてくれます。

でも、止まっているときは、自分で支えて動かさなければなりません。

押し引きや停車では、勢いや気合いより、落ち着いて扱うことのほうが大切でした。

しんどいと思ったら、いったん止まる。

無理な姿勢で動かそうとしない。

今ならそう考えますが、乗り始めのころは、何とかスムーズに扱おうとしていました。

そんな無茶な……と、今なら思います。

走り出すと重さより加速に驚いた

止まっていると大きくて重く感じたCBR900RRも、走り出すと印象が変わりました。

車体が急に小さくなるわけでも、重さがなくなるわけでもありません。

それでも前に進み始めると、押し引きのときに感じていた重さは、少しずつ意識から離れていきました。

その代わり、CBR400RRとはまるで違う加速に驚かされました。

走り出せば思っていたより自然に動いた

走り出してしまえば、CBR900RRは思っていたより自然に動いてくれました。

納車の日に「これ乗れんの?」と思ったほどの大きさも、走行中はずっと気になるわけではありません。

車体が安定すると、押し引きしていたときとは別のバイクのように感じました。

なんや、走ったらいけるやん。

最初は、少し拍子抜けしたような気持ちもありました。

ただ、その安心感のすぐ横には、CBR400RRにはなかった加速が待っていました。

脳みそが置いてきぼりになるような感覚

CBR900RRの加速に、まだ身体も感覚も慣れていなかったころ。

スロットルを開けると、車体だけが先に飛び出して、脳みそが置いてきぼりになるような感覚がありました。

身体はバイクに乗っているのに、気持ちが一瞬あとから追いかけてくる。

ただ速いという言葉だけでは、うまく説明できません。

CBR400RRに乗っていたときと同じような気持ちでスロットルに触れても、返ってくる加速がまるで違いました。

バイクだけが先の景色に進み、自分の感覚が追いつくまでに少し時間がかかる。

あの感覚は、今でも覚えています。

慣れるにつれて余裕も出てきた

最初は圧倒されていた加速にも、乗るたびに少しずつ慣れていきました。

スロットルの開け方や身体の構え方もわかってきて、走り出せば車体の大きさも以前ほど気にならなくなりました。

加速にも驚かなくなり、実際に少しずつ余裕も出てきていました。

ただ、その余裕が出てきたころに、気の緩みも混ざっていたんやと思います。

慣れて扱いやすく感じることと、何をしても大丈夫ということは別でした。

ローンを払い終えてすぐに峠で転倒した

CBR900RRはローンで購入しました。

毎月支払いながら乗り、ようやくローンを払い終えた、そのすぐあとです。

やっと全部自分のものになったような感覚があり、テンションも上がっていました。

そして、そのまま調子に乗って峠に行き、転倒しました。

支払いが終わって気持ちまで大きくなった

ローンを払い終えると、気持ちが一気に軽くなりました。

それまでも自分のバイクには違いありません。

それでも支払いが終わったことで、

「これでほんまに自分のものや」

という感覚が強くなりました。

うれしかったです。

これから、もっと乗れる。

もっと楽しめる。

そんな気持ちが前に出ていました。

ただ、今振り返ると、そのうれしさと一緒に、気持ちまで大きくなっていました。

気持ちの高ぶりと、作り直された減速帯が重なった

峠には、それまでもよく走りに行っていました。

その日だけ慣れない場所に向かったわけではありません。

道の流れも、どこに減速帯があるのかも知っていました。

ただ、ローンを払い終えた直後で、いつもよりテンションが上がっていたのは確かです。

その道には以前から減速帯がありましたが、新しく作り直されたことで、前より段差が高くなっていました。

いつもの感覚でカーブを抜け、立ち上がろうとしたところで、その段差にハンドルを取られました。

さらにスロットルを開けすぎたことで、ハンドルが左右に大きく振られ、自分では抑えきれなくなり、そのまま転倒しました。

走り慣れている道でも、路面の状態まで以前と同じとは限りません。

その日の気持ちの高ぶり、作り直されていた減速帯、立ち上がりでの操作。

いくつかのことが重なった結果やったと思います。

転倒したあと、気になったのはCBR900RRのことやった

転倒したあと、まず気になったのはCBR900RRの状態でした。

「バイク、大丈夫かなぁ」

頭に浮かんでいたのは、それくらいです。

ローンを払い終えたばかりだったので、

「せっかく払い終わったのにこれ?……」

という気持ちもありました。

車体を見れば、簡単な修理では済まなさそうでした。

「修理、大変やろなぁ」

そうは思いましたが、この時点では、そのあとどうなるのかまでは考えていませんでした。

もう乗れないとも、別のバイクに乗り換えるとも思っていません。

転倒したショックの中で、ただCBR900RRがどれくらい壊れているのか、そればかり気になっていました。

自分では大丈夫でも、そのまま帰らせてもらえなかった

転倒したあと、バイク屋さんに連絡すると、軽トラで迎えに来てくれました。

CBR900RRを荷台に載せてもらい、自分ではそのまま家に帰るつもりでいました。

身体も動いていたので、そこまで大きなことにはなっていないと思っていたんです。

ところが、バイク屋さんの判断は違いました。

向かった先は家ではなく、病院でした。

家に帰れるものと思っていた

バイク屋さんが来てくれたことで、ひとまずホッとしました。

CBR900RRの状態は気になりましたが、あとは家に帰って落ち着こうと思っていました。

軽トラに乗り込み、家まで送ってもらうつもりでいたんです。

ところが、進んでいく方向が違います。

「えっ、家ちゃうの?」

着いた先は病院でした。

レントゲンを撮って治療してから帰りや

病院に着くと、バイク屋さんから、

「ちゃんとレントゲン撮って、治療してから帰りや」

と言われました。

そして、そのまま病院に置き去りです。

「えっ、ここで降ろされるん?」

私としては、家まで送ってもらえるものと思っていました。

なんや急に話が変わったような気分でした。

でも、転倒した直後は気持ちが高ぶっています。

自分では大丈夫と思っていても、本当に問題がないかはわかりません。

骨折や大きなけがはなかった

病院でレントゲンを撮ってもらい、治療を受けました。

結果として、骨折も大きなけがもありませんでした。

そのときは病院に強制送還されたような気分でしたが、今振り返ると、あれでよかったんやと思います。

私が帰りたがっていても、先に診てもらうことを優先してくれた。

そのまま家に送られていたら、たぶん病院には行かずに済ませていました。

削れたフルフェイスヘルメットを見て思ったこと

家に帰って、転倒したときにかぶっていたフルフェイスヘルメットを見ると、外側がかなり削れていました。

転倒直後は、バイクのことばっかり気にしてました。

だけど、あとからヘルメットを見たとき、初めて別の怖さを感じました。

外側にはっきりと削れた跡が残っていた

ヘルメットの外側には、路面とこすれた跡がはっきり残っていました。

少し傷がついたという程度ではありません。

見ただけで、強く当たり、そのまま削られたことがわかる状態でした。

転倒した瞬間には、どこがどのように当たったのか、細かくはわかりません。

でも、家に帰ってからヘルメットの傷を見ると、強い衝撃を受け止めてくれていたことが伝わってきました。

顔と頭が削れてたなぁと思った

削れた部分を見て、

「これ、かぶってへんかったら、顔と頭が削れてたなぁ」

と思いました。

大げさに考えたわけではありません。

目の前にあるヘルメットの状態を見れば、自然にそう思いました。

骨折も大きなけがもなかったので、転倒のことを少し軽く考えていた部分もあります。

でも、傷だらけになったヘルメットを見ると、何もなかったわけではないことがわかりました。

身体が動いても装備の状態は確認したい

転倒したあと、自分で立てて、話せて、身体も動く。

そうなると、「まあ大丈夫やろう」と思ってしまいます。

でも、ヘルメットに残った傷跡は、私が思っていた以上の力が加わっていたことを見せてくれました。

自分の感覚だけで決めず、身体も装備も一度落ち着いて確認する。

あのときのヘルメットを見ると、その大切さを感じます。

修理より新しいバイクを買ったほうが安いと言われた

転倒から数日後、バイク屋さんから連絡がありました。

CBR900RRを修理して、また乗れるようになる。

どこかで、まだそう思っていました。

けれど、伝えられたのは、期待していた言葉ではありませんでした。

ローンを払い終えたばかりやったのに

バイク屋さんから言われたのは、

「修理するより、新しいバイクを買ったほうが安いよ」

という言葉でした。

その瞬間の気持ちは、

「ええええっ!」

でした。

ローン払い終わったばっかりやのに。

これからもっと乗れると思ってたのに、修理するより買い替えたほうが安いと言われるとは思っていませんでした。

支払いが終わった途端、バイクまで終わってしまう。

なんとも言えない気分でした。

CBR900RRとの別れはあっけなかった

納車の日には、「でか!」「これ乗れんの?」と思ったCBR900RR。

加速に驚き、少しずつ慣れ、ようやく自分のバイクになったように感じたところでした。

それでも、別れはあっけなかったです。

これからやというときに……。

もっと乗りたかった。

そんな気持ちは残りました。

次のバイクを見に行った

CBR900RRを直すのは難しいとわかり、次のバイクを見るためにバイク屋さんに行きました。

まだ何を買うかは決めていません。

ただ、ガレージに入ると、一台のYZF-R1が置いてありました。

そして、またがった瞬間です。

身体に電流が走ったような感覚がありました。

「これや!」

理由を考えるより先に、気持ちが決まりました。

その場でR1に決めた話は、次の記事で書いています。

YZF-R1にまたがった瞬間「これや!」と決めた|好みの形に仕上げて8年ほど乗った話

CBR900RRは、納車の日に見て「でか!」と思い、そのすぐあとに「これ乗れんの?」と思ったバイクでした。

走り出すと大きさの感じ方は変わり、脳みそが置いてきぼりになるような加速にも、少しずつ慣れていきました。

押し引きでは重い。

少し傾けば戻すのも大変。

それでも、走り出すと不思議なくらい自然に動く。

CBR900RRには、止まっているときと走っているときで、まるで違う印象がありました。

ローンを払い終えて、これからやというときに転倒しました。

もっと乗りたかった。

今でも、CBR900RRのことを思い出すと、最後はそこに戻ります。